これらは、大学時代の友人とベトナム中部のホイアンを訪れた時の写真です。ここホイアンは、南シナ海に注ぎ込むトゥボン川の河口に堆積して、海に張り出し た砂州にできた町で、中国とオリエントを結ぶ「海のシルク・ロード」と呼ぶ、海上貿易ルートの中継の拠点だったそうです。長い年月を経て、トゥボン川の堆 積が進んだので、大型商船が接岸する港としては役に立たなくなり、ホイアンから30キロメートル離れたダナン港へ向かうようになり、ホイアンの繁栄は終 わったが、激動の時代を経験したベトナムで、400年間も変わらずに残るホイアンの街並みは、世界遺産に登録されています。ところで、ホイアンと日本の関 わりは深く、16〜17世紀の日本では、東南アジアへの貿易には、朱印状という公認の許可証が必要だったようで、徳川幕府の鎖国政策で、貿易が禁止される までに、354通の朱印状が出されたが、このうち、ホイアン宛は86通あり、この町が、朱印船貿易の中心であり、最盛期には、1000人を越える日本人商 人がこの町に住み、「日本人町」を形成したらしいです。その頃、マニラ、プノンペン、アユタヤにも、日本人町はできたが、今は、いずれも姿を消している が、ホイアンにだけ、わずかに日本人が作った橋や、日本人のお墓が残っていたりと、日本人町の痕跡が残っていました。最盛期以降は鎖国による日本人町の衰 退によって、代わりに中国商船の出入りが本格化し、移住した華僑が、ホイアンの街並みを造りかえたので、今は中国の面影が強く残っていました。ここホイア ンは、半日もかければ全部歩けるようなとても小さな街ですが、やはりここの良さは、人が親切で、のんびりできるところかもしれません。そんな旅行が好きな 方にはお勧めの街かもしれません。ちなみに、ベトナムで訪れた街の中では、ホイアンが一番気に入っています。滞在中、「Thuy Duong3(トゥーイーズオン3)」というホテルに宿泊していたが、その反対側にある「HOP YEN」というホテルの従業員で日本語を話すレーさんという女性がいて、ホイアンのツアーや安いレストランの情報はこのレーさんから教えてもらいました。 初めてホイアンを訪れるなら、このホテルもお勧めかもしれません。
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